【2023年版】毎月の衛生委員会で悩まない!衛生講話の年間テーマ
毎月実施しなければならない衛生委員会。講話テーマに悩んでいませんか?
さんぽLABでは、すぐに使える講話資料を50種類以上ご用意しております。
本ページでは衛生講話の1年間のスケジュールとテーマに合わせた講話資料をダウンロードいただけます。
【目次】
1.衛生講話とは
2.脱マンネリ!テーマ選びのコツ
3.衛生委員会の年間スケジュール
4. 2023年におすすめのトピック
(ア) 新型コロナウイルス
(イ)安全運転管理者制度
(ウ)プレゼンティーズムとアブセンティーズム
(エ)健康診断結果の活かし方
(オ)動脈硬化
(カ)ノロウイルス
(キ)インフルエンザ
(ク)女性特有の健康問題
1.衛生講話とは
衛生講話とは、産業医(または産業保健スタッフ)が、健康管理や衛生管理を目的に、安全衛生委員会で実施する短時間の研修のことです。衛生講話には法的な実施義務はなく、事業所で独自に行う活動です。安全衛生委員会で毎月実施している事業所もあれば、隔月で実施している事業所、実施していない事業所もあります。
(その他、安全衛生委員会とは別の機会に、従業員向けに行う健康教育のことを「産業医の講話」や「衛生講話」と呼んでいる事業所もあります。ここでは安全衛生委員会で実施する衛生講話について説明します。)
衛生講話を行う目的には、①社員に対する健康教育や情報提供、②事業所の安全衛生活動のキーパーソンとなる労使のメンバーへの健康教育や情報提供、③産業医・産業保健スタッフの顔を知ってもらい相談しやすい関係を築くこと、などがあります。ただし、安全衛生委員会に出席しているメンバーは社員の一部にすぎませんので、主に②や③を目的と考えることが適当でしょう。
テーマは、講話を担当する専門職が一方的に決めるのではなく、事業所側のニーズにあわせて選定するとより効果的です。季節のテーマや健康診断結果の活かし方、感染症対策、ストレスチェックの活用法やメンタルヘルス対策など、事業所で課題になっていることに関する幅広いテーマを取り入れるとよいでしょう。
衛生委員会の基本知識については別途記事を出しております。
2.脱マンネリ!テーマ選びのコツ
テーマ選びのポイント
1.事業所側と話し合ってテーマを決める
2.個人が特定されることがないよう配慮する
3.幅広いテーマ(メンタル・フィジカルの疾病予防、労働災害の防止、季節の話題、法改正等)を選ぶ
事業所が抱えている問題の解決につながるようなテーマの設定を心がけましょう。特定の話題に集中することもありますが、花粉症対策、感染症対策、熱中症対策など季節に応じた話題や、事業所で行う健康診断やストレスチェックなどと関連した話題など、さまざまな話題を取り上げてもよいでしょう。ぜひこの後紹介するカレンダーを基に、季節にあったテーマを事業所側に提案し、話し合ってはいかがでしょうか。
さらに、講話のなかでは、疾病予防、労働災害防止の観点だけでなく、労働生産性や働きやすさの向上につながる内容を盛り込むと、健康管理や衛生管理を取り組む目的が明確になり、事業所側に『役に立つ』と感じてもらうことができます。
例)花粉症
症状が悪化すると従業員の生産性が下がり、経営にどのような損失があるのかを伝える。
生産性に関わる要素を伝えた後、症状を軽減する方法を伝える。
3.衛生委員会の年間スケジュール
衛生講話の年間スケジュールの一例をご紹介します。衛生講話のテーマに悩んだ際は是非参考にしてみてください。また、健康だよりの作成にもご活用ください。
その季節に合わせた、従業員の関心が向きやすい内容で実施するとよいでしょう。
月 | 衛生講話テーマ① | 衛生講話テーマ② |
---|---|---|
1月 | ・正しいお酒との付き合い方 | ・ロコモティブシンドローム |
2月 | ・肩こり/腰痛予防 | ・脂肪肝 |
3月 | ・花粉症 | ・産業医の職務について |
4月 | ・新人への接し方~ラインケアについて~ | ・働く人に多いメンタルヘルス不調 |
5月 | ・メンタル不調の基礎知識 | ・ラインケアの基礎知識 |
6月 | ・食中毒について | ・動悸と不整脈 |
7月 | ・熱中症対策 | ・体重と健康リスク |
8月 | ・夏バテについて | ・健康を守る運動と食事 |
9月 | ・職場でのハラスメント対策 | ・睡眠の問題について |
10月 | ・長時間労働 | ・PC作業の疲れを防ぐために~情報機器症候群の予防~ |
11月 | ・ストレスチェック制度 | ・集団分析 |
12月 | ・ヒートショックについて | ・脳卒中 |
4.2023年におすすめのトピック
(ア)新型コロナウイルス
新型コロナウイルスは2023年の5月8日にインフルエンザと同じく、5類になる旨が発表されました。
参考サイト:新型コロナウイルス感染症について(厚生労働省)(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html)
(イ)安全運転管理者制度
2022年10月1日に制度が改正され、安全運転管理者の選任、解任、届出の未提出の際には、安全運転管理者の選任義務違反に対する罰則が厳罰化されました。運転業務が発生する事業所には、運転と健康管理について講話をすることもおすすめです。
参考サイト: 安全運転管理者の業務の拡充等(警察庁HP)
(ウ)プレゼンティーズムとアブセンティーズム
参考サイト:プレゼンティーズムとは?(アドバンテッジジャーナル) アブセンティーズムとは?(アドバンテッジジャーナル)
健康診断の結果が返ってくる時期にあわせて実施するのがおすすめです。
講話資料:定期健康診断について
(オ)動脈硬化
上記で記載した健康診断結果の活かし方とあわせて話すのもおすすめです。動脈硬化による疾患は予防が可能です。悪化すると労働力の損失につながるためぜひ事業所で取り上げたいテーマです。
参考サイト:e-ヘルスネット 動脈硬化(厚生労働省)
(カ)ノロウイルス
参考サイト:ノロウイルスに関するQ&A(厚生労働省)
(キ)インフルエンザ
参考サイト:インフルエンザ 総合ページ(厚生労働者)
事業所内で感染が拡大すると、労働力の損失につながります。事業所に合わせた対策を提案するのもよいでしょう
(ク)女性特有の健康問題
経済産業省の発表によれば、女性従業員の約5割が女性特有の健康課題などにより職場で困った経験があると回答されています。
参考サイト:健康経営における女性の健康の取り組みについて - 経済産業省
作成者:さんぽLAB運営事務局
監修:難波克行先生