化学物質管理:リスクアセスメント対象物健康診断ガイドライン
2023年10月、事業所における新たな化学物質管理の取り組みのひとつとして、「リスクアセスメント対象物健康診断に関するガイドライン」が公開されました。このガイドラインは、企業が行う自律的な化学物質管理の一環として、労働者の健康を守るために実施する健康診断の実施方法を解説するものです。ガイドラインで紹介されている「第3項健康診断」と「第4項健康診断」の概要を説明します。
CONTENTS
・はじめに
・第3項健康診断・第4項健康診断の特徴
・第3項健康診断はリスクアセスメント後に実施される
・第4項健康診断は緊急時に実施される
・濃度基準値は厚労省が(順次)定める
・健康診断を実施する際の重要なポイント
・有機則や特化則の特殊健診との違い
・健診項目・実施時期・実施頻度・実施期間の決め方
・まとめ
詳しくは以下の記事をご参照ください。
[法令解説] 2024年施行! 新たな化学物質管理と健康診断ガイドラインの解説 – ELECTRIC DOC.
情報提供:難波 克行 先生(産業医/労働衛生コンサルタント)
アドバンテッジリスクマネジメント 健康経営事業本部 顧問
アズビル株式会社 統括産業医
メンタルヘルスおよび休復職分野で多くの著書や専門誌への執筆
YouTubeチャンネルで産業保健に関わる動画を配信
代表書籍
『職場のメンタルヘルス入門』
『職場のメンタルヘルス不調:困難事例への対応力がぐんぐん上がるSOAP記録術』
『産業保健スタッフのための実践! 「誰でもリーダーシップ」』
一緒に読みたい記事
「特殊健康診断」チェックリスト/解説記事/手順書
特殊健康診断とは、健康に有害な業務に従事する労働者が、その仕事が原因で健康に問題が生じていないかをチェックするために行う健康診断です。特殊健康診断は、労働安全衛生法に基づき行われるもので、事業者に実施が義務付けられています。
特殊健康診断は、原則としては、作業開始時(雇入時や配置転換時)、作業を行っている間は定期的に実施されます。また、従事させなくなった後も、退職するまで継続的に特殊健康診断を実施するものもあります。
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リスクアセスメント対象物健康診断に関するガイドラインが策定
労働安全衛生規則の改正により、令和6年4月1日から、自律的な化学物質管理の一環として下記が事業者に義務付けられることとなります。
①リスクアセスメント対象物を製造、または業務に従事する労働者への健康診断の実施と結果に基づく措置を実施しなければならない。
②リスクアセスメント対象物のうち、一定の暴露を抑えることにより健康障害を生じる恐れのない物を製造または取り扱う労働者が濃度の基準を超えてリスクアセスメント対象物に暴露した恐れのある場合、健康診断の実施と結果に基づく措置を実施しなければならない。
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労働者の健康障害を防止するため化学物質の濃度基準値とその適用方法
厚生労働省は、労働安全衛生規則第577条の2第2項の規定に基づき、「厚生労働大臣が定める物及び厚生労働大臣が定める濃度の基準(濃度基準告示)」と「化学物質による健康障害防止のための濃度の基準の適用等に関する技術上の指針(技術上の指針)」などを定めました。(適用日:令和6年4月1日)
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化学物質による労働災害防止のための新たな規制
厚生労働省より、化学物質等による労働災害防止を目的とし、以下の規則の一部が改正されました。
<労働安全衛生規則、有機溶剤中毒予防規則、鉛中毒予防規則、四アルキル鉛中毒予防規則、特定化学物質障害予防規則、粉じん障害防止規則>
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投稿を表示ホットな情報を分かりやすくご紹介いただき、感謝申し上げます。
【つぶやき】
有機則、特化則は明確に検査項目を国が定めています。
(例:インジウム化合物は、血清インジウムを検査など)
リスクアセスメント対象物健康診断の検査項目は、明確に示されないものでしょうか?
今後、産業医、健診を実施する医師等向けにリリースされる見込みはあるのでしょうか?
SDS等をふまえて、”リスクアセスメント対象物健康診断を実施する医師等が必要と認める項目”とされています。
自律的な、は建付けとしては、そうかもしれませんが、
有機則、特化則以外の世にあるかなり多くの化学物質について、
事業者、健診を実施する医師等に職責の範囲の重きが加わっているように感じます。
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