1.リスクアセスメント対象物質とはラベル表示、SDS等による通知とリスクアセスメント実施の義務の対象となる物質のことです。国によるGHS分類で危険性・有害性が確認されたすべての多物質が対象となり、順次追加されていく予定です。2022年4月の労働安全衛生法改正前は、674物質が対象でしたが、順次追加され約2900物質が対象となる予定です。 2.自律的な管理となった背景化学物質のうち、未規制物質による健康障害が多発していることから、化学物質のリスクアセスメントが労働安全衛生法において事業者に義務付けられ、自律的な管理が求められています。このリスクアセスメントが義務付けられている物質を、「リスクアセスメント対象物」といいます。 3.根拠となる法令労働安全衛生法第57条の3でリスクアセスメントの実施が義務づけられている危険・有害物質です。また、リスクアセスメント対象物質には該当しないものの、職場で使用され、GHS分類の結果として健康有害性又は物理化学的危険性において危険有害性区分が付与されるすべての物質は、リスクアセスメントの実施の努力義務の対象となります。 4.まとめ化学物質の管理は、従来の「法令遵守型」から「自律的な管理」へ大きく方向転換されました。リスクアセスメント対象物質について、事業者はもちろん、労働者側もその有害性や危険性についての知識を持ち、適切に管理することが非常に重要です。 5.リスクアセスメント対象物質に関連するコンテンツ・記事化学物質による健康障害防止対策の基本~はじめて学ぶ化学物質と健康~・法令チェック「特殊健康診断」チェックリスト/解説記事/手順書▼用語まとめ記事はこちら▼今さら聞けない!産業保健 用語まとめ