労務管理
1.労務管理とは
労務管理は雇用契約や、給与計算、労働条件や安全衛生など、労働者に関わる内容を管理する仕事のことを指します。労務管理を適切に行うことで、コンプライアンス遵守をすることはもちろんのこと、従業員の生産性向上に繋がります。
2.労務管理の基本的な業務とは
一般的な労務管理に該当する業務についてご紹介します。従業員数や業種によってはルールや求められることが異なってきますので注意するようにしましょう。
・就業規則の作成/管理
事業所において常時10人以上の従業員を雇用する場合には、労働基準法に則り「就業規則」を作成し管轄の労働基準監督署に届出をする必要があります。就業規則には必ず記載すべき「絶対的必要記載事項」と事業所で制度として定めている場合に記載する「相対的必要記載事項」の2種類があります。
・法定三帳簿の作成/管理
従業員を1人でも雇用する際には「労働者名簿」「賃金台帳」「出勤簿」の3つを作成し、また管理をする必要があります。これらの帳簿を用いて従業員の個人情報や給与、勤務時間を管理します。
・労働契約に関する管理
従業員が入社する際に結ぶ必要がある、雇用契約書の作成/締結に併せて、就業時間や業務内容などの労働条件が記載された「労働条件明示書」を作成し労働者に提示する必要があります。
・勤怠や給与の計算
従業員の勤怠管理では始業/終業時刻や遅刻/早退/欠勤/時間外労働/年次有給休暇の取得状況などを記録、管理する必要があります。また、勤怠管理のデータを元に給与や各種手当、賞与の支払いから社会保険料や税金の処理をします。
・安全衛生管理
労働安全衛生法に基づき労働者の安全と健康を守り、健康に働ける職場環境を作る必要があります。産業医や衛生管理者の選任や健康診断の管理といったことをする必要があります。
・職場環境改善/業務改善
従業員が健康で安全に働けるように、継続して職場環境や業務の改善を実施していく必要があります。ハラスメント相談窓口の設置や長時間労働の是正、両立支援体制の構築、オフィス環境の工夫などを実施し、改善を進めていきます。