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用語辞典

ブルーマンデー症候群

1.ブルーマンデー症候群とは

ブルーマンデー症候群とは、月曜日が近づくにつれて憂鬱になる心理のことです。土日休みの社会人を中心に使われることが多く、月曜日から仕事が始まることに対する、人の憂鬱な心理状態を表しています。この言葉は心理状態を指すものであり、医学的用語ではありません。

具体的には、休日が残り少なくなる日曜日の夕方頃から憂鬱な気分になる人が多いようです。休日が楽しい時間であるほど、働いている時間の辛さや苦しさとのギャップが大きくなり、ブルーマンデー症候群の引き金となります。日本ではその時間帯にTVアニメ『サザエさん』を放送している地域が多く、アニメを見て「日曜ももう終わりか、明日から仕事だな」と、月曜日を意識するきっかけになることから、「サザエさん症候群」などの通称も存在します。

仕事がうまく進んでいない、仕事上のコミュニケーションが苦手、などの不安要素がある人は、月曜日からの仕事を考え憂鬱になりやすい傾向にあります。他にも、性格的にまじめな人や、楽観的に考えるのが苦手なネガティブ思考な人も、ブルーマンデー症候群に陥りやすい可能性があるので注意が必要です。

2.会社がすべき対策

従業員がブルーマンデー症候群に陥ることは、大きなストレスを抱えていたり、メンタルヘルスの疾患に繋がったりする可能性があるサインと言えます。従業員がブルーマンデー症候群に陥らず、月曜日に気持ちよく出社するためにも、会社として働きやすい環境づくりを進めましょう。

業務負担・労働時間の見直し

特定の従業員に対する業務負担の集中や、頻繁な残業・長時間労働の慢性化など、従業員に過度の負担がかかる職場環境は見直しが必要です。業務の棚卸を行い、不必要な作業がないかのチェックを推進したり、個々に集中している仕事をチームで分散したりするなど、業務内容を整理してみると良いでしょう。

人間関係に関する問題解決

上司や同僚との関係性が悪い、誰かに相談しづらい環境、ハラスメントを受けているなど、職場の人間関係がブルーマンデー症候群の原因となっている場合は、人間関係の問題を解決することが大事です。人間関係に問題があると、コミュニケーション不足にもつながるため、仕事をする上で孤立してしまったり、相談できず1人で悩みを抱え込んでしまったりと良い影響がありません。1on1ミーティングの実施でどこに問題があるのか確認したり、心理的安全性を意識したチーム作りを行ったりするなどして解決する方法があります。

メンタルヘルス研修の実施を行う

ブルーマンデー症候群は、メンタルの落ち込みや乱れが引き金になるパターンが多いです。このような負の気持ちに対する向き合い方を学ぶことで、気持ちが軽くなる場合もあります。例えば、全従業員向けにメンタルヘルス研修を実施し、メンタルが乱れたときの立て直し方などを発信するのも有効です。また、管理職に向けては、部下のメンタルヘルスを整えるためのアドバイスを行うのも良いでしょう。

セルフケア方法の発信

従業員が自身で「ブルーマンデー症候群かも」と予兆を感じたときに、アクションできるセルフケア方法を発信することも重要です。例えば、ダラダラと休む休日の過ごし方では、かえってだるさを感じる場合があります。これを予防するためには、軽いウォーキングを10~15分するなど身体を動かすことで血行促進を促します。このように、疲労の蓄積を防ぐアクティブ・レスト(積極的休養)を取り入れることを発信してみるのも良いでしょう。また従業員に、自身のストレスを客観的に理解する、セルフモニタリングの手法を教えることも大切です。セルフモニタリングが行えるようになると、ストレスを感じた時の自分の傾向や対処方法を理解できるため、ブルーマンデー症候群を防ぐためのセルフケアにもつながります。

ブルーマンデー症候群にならないような職場環境を構築し、従業員が心身ともに健康で幸福な状態である、ウェルビーイングの実現を目指しましょう。

3.ブルーマンデー症候群に関連するコンテンツ

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