ARM_運営事務局
2024/03/25 15:44
結果回避可能性
1.結果回避可能性とは
産業保健における結果回避可能性とは、従業員が業務により、疾病や怪我を発症させるまたは症状の悪化を招くということが予想でき(予見可能性)、かつそれを回避するための手段があったかという判断基準のことをいいます。
業務中の疾病や怪我が起きた場合、すべてが安全配慮義務違反となるわけではありません。
安全配慮義務違反となるか否かを判断する際の観点として「予見可能性」「結果回避可能性」という2つの観点があります。
つまり、企業がその労働者の被害を予測でき(予見可能性)、その発生を回避することが可能(結果回避可能性)だったにも関わらず、その措置を講じなかった場合に安全配慮義務違反が認められます。
2.結果回避可能性の具体例
- 生活習慣病を抱えており、長時間労働を続けさせていた。
→時間外労働の削減や、産業保健スタッフの面談を実施する等の対処ができた可能性がある - 腰痛の症状がある従業員へ重量物を運搬させた
→配置転換や、受診を促し主治医の意見を聴取し、配慮できる内容を検討するなどもできた可能性がある - 勤怠不良が認められる従業員のメンタル不調が悪化し、休職した
→勤怠不良がある従業員への声掛けや、産業保健スタッフの面談を実施し状況を把握するなどの対応ができた可能性がある
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