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用語辞典

事例性

1.事例性とは

産業保健の現場では、体調不良や疾患を抱えながら働く従業員に対し、「疾病性」と「事例性」に分けて考えることが重要です。

職場では、疾病を持っているかどうかや疾病の確定診断よりも、疾病が就労にどのような支障をきたす可能性があるのか、会社としてどのような配慮が必要かという視点や、業務上の問題が生じていないかどうか(事例性)に着目する事がより重要です。

2.よくある事例性の例

■勤怠不良
遅刻・早退・突発的な休みが増えるなど
■仕事のパフォーマンスの低下
仕事のミスが増える、集中力・生産性の低下など
■勤務態度
周囲とのトラブルが多い、勤務中居眠りをしているなど

例えば、「業務の抜け漏れが多い」「周囲とのコミュニケーションでよくトラブルになる」「無断欠勤をする」などの事例性が生じており、発達障害が疑われるが確定診断がされていないないケースの場合、職場から産業保健スタッフにつなぎ、体調に問題がないかどうか確認をし、生活上のアドバイスや従業員の特性に応じた対策について一緒に検討する他、従業員が自分の特性について理解し、職場や日常生活で上手く付き合っていけるように受診勧奨をするのも1つです。しかし、受診するかどうか、確定診断を望むかどうかは従業員本人が決める事であり、会社として強制は出来ません。

診断の有無にかかわらず、会社としては従業員が継続的に働いていくために、業務の抜け漏れを予防するためチェックリストを活用する、業務の役割分担を調整する、会社から勤怠不良について指導をするなど、事例性を適宜解決していくことが有用です。

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