エンゲージメント対策に「とりあえずタレントマネジメント」は不十分?成果を出すための“二刀流”のアプローチとは
離職防止や生産性向上などを目的とした従業員のエンゲージメント向上は、企業の課題の中でも優先度が高まっています。近年では従業員の能力やスキルにフォーカスし、人材配置などに活用する「タレントマネジメント」が手法として注目されています。
しかし、タレントマネジメントを導入すれば、簡単に従業員のエンゲージメントが向上し、課題が解決するというわけではありません。大事なのは、個人の能力や強みを「引き上げる」だけでなく、パフォーマンスを低下させるネガティブな要因を取り除き、下から「支える」こと。その「支える×引き上げる」の“二刀流”のアプローチについて解説します。
CONTENTS
1.タレントマネジメントってそもそもどういうもの?
・タレントマネジメント=人事戦略
・タレントマネジメントが求められる背景
2.あなたの会社、本当にタレントマネジメントが必要でしょうか
・【落とし穴①】 人材課題の解決は「引き上げる」だけでは足りない
・【落とし穴②】 「へとへと状態」は従業員のバーンアウトのリスク大
・タレントマネジメントを否定している訳ではありません
3.「メンタルヘルス」×「エンゲージメント」が成功の鍵
・「メンタリティマネジメント」とは?
・”二刀流”のアプローチが、従業員の状態を映し出す
・従業員を「支えて、引き上げる」、できていますか?
4.「やるべきことを、正しい順序で。」人材課題解決の基本をおさえよう!
・まずはメンタルヘルス対策で、健康に働くための環境づくりから
・効果的なエンゲージメント対策は、「要因」を測るサーベイから
・人事データは「掛け合わせる」ことで、本質的な原因が見えてくる
5.「言うは易し、行うも易し」を可能にするデータマネジメントツールをご紹介!
6.“二刀流”のアプローチが、個人と組織のパフォーマンスを高める
タレントマネジメントってそもそもどういうもの?
タレントマネジメント=人事戦略
「タレントマネジメント」とは、従業員一人ひとりが持つ能力やスキル、経験といった情報を経営資源として捉え、それらの情報を採用や人材育成、人材配置などに活用する人事戦略を指します。各従業員の強みを引き出すことで、彼らの働きがいやパフォーマンス向上を期待するという考えをもとにしています。もともとは雇用の流動性の高いアメリカにおいて、優秀な人材の定着率を高めるために発展した手法ですが、近年では日本においてもタレントマネジメントに注目が集まっており、導入する企業が増えています。
タレントマネジメントが求められる背景
今日において、なぜタレントマネジメントが注目されているのでしょうか。そこにはいくつかの背景があります。
一つの大きな要因としては少子高齢化に伴う労働力人口の減少が挙げられます。人材の確保・維持がますます困難さを増す中で、人事戦略も「多くの人材を採用して成果を挙げる」から「現在在籍している人材のパフォーマンスを最大化し、成果を挙げる」方向へとシフトしており、従業員の持つ能力やポテンシャルを最大限発揮し活用することへの要請が高まっています。
加えて、働くことやキャリアに対する価値観の変化、ワークライフバランスの考え方が浸透してきていることも影響を与えているでしょう。自身の強みや適性に合った仕事をすることや、私生活まで踏まえた柔軟な働き方を希望する従業員も増えてきています。
企業・投資家目線としては「人的資本経営」推進の観点でも、従業員のパフォーマンス向上は重要な目標となっています。従業員を自社の重要な資本と捉え、投資していく動きはますます加速しています。人事戦略として、従業員のスキルや強みを引き出すためにタレントマネジメントを上手く取り入れようとする企業も少なくありません。
出典
アドバンテッジJOURNAL
エンゲージメント対策に「とりあえずタレントマネジメント」は不十分?成果を出すための“二刀流”のアプローチとは
ハッシュタグを押下して関連ページを検索↓