30〜40代産業医・産業保健師必見！キャリアの悩みとセルフチェック法
30〜40代になると、これまで順調に築いてきたキャリアに対して「このままでいいのか？」とふと立ち止まり考える瞬間があると思います。特に、産業医や産業保健師といった専門職は、医療職としての使命感と企業組織の一員としての立場の間で、キャリアに対するモヤモヤを抱えがちです。
本記事では、そんなモヤモヤの原因を整理し、自分自身と向き合うためのセルフチェック方法や行動のヒントをご紹介します。これを機に、キャリアのモヤモヤを言語化し、一歩前へ進むきっかけをつかんでください。
＜目次＞
1.キャリアのモヤモヤが生まれる背景
2.あなたのキャリアのモヤモヤ度セルフチェック
3.モヤモヤの原因タイプ別に見る行動ヒント
4.モヤモヤを整理するために試したい行動習慣
5.終わりに
1.キャリアのモヤモヤが生まれる背景
キャリアに対するモヤモヤは、はっきりとした理由があるというよりも、日々の中でじわじわと積み重なっていくものです。特に30代〜40代は、仕事もプライベートも変化の多い時期。以下のような要因が絡み合うことで、違和感や迷いが生まれやすくなります。
- ライフステージの変化による価値観の揺らぎ
- 産業医・産業保健師特有の悩み
- キャリアの棚卸し不足
このように、複数の要素が重なることでキャリアに迷いが生じます。それぞれの要因について詳しく見ていきます。
■ライフステージの変化と価値観の揺らぎ
30代〜40代は、結婚、出産、育児、介護といった家庭の変化が訪れる時期でもあります。それに伴って、時間の使い方や収入への意識、働き方への価値観が大きく揺らぐことも起こりえます。これまでの仕事中心の生活から、家庭や自分の時間を大切にしたいという思いが強まることで、「この働き方で本当にいいのか」と疑問が生まれるのは自然な流れです。
■産業医・産業保健師ならではの特有の悩み
産業医・産業保健師は、医療職でありながら企業の一員として働くという独特な立場にあります。そのため、医療の専門性を発揮したい気持ちと、企業内での役割とのバランスに悩みやすいのが特徴です。
病気を治すのではなく予防する役割にあるため、目に見える成果を感じにくく、やりがいを見失うケースもあるかもしれません。加えて、上司や人事との関係性や組織風土によって、自分の意見や専門性が活かされにくいと感じることもあるでしょう。
■キャリアの「棚卸し」をしていないことが原因かも
忙しさに追われ、立ち止まって自分のキャリアを見直す時間を取れていない方も多いはず。気づけば「何となく今の仕事を続けている」「特に目標があるわけでもない」といった状態に。
モヤモヤは、現状と理想のギャップから生まれます。まずはそのギャップがどこにあるのかを整理することが第一歩です。
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2.あなたのキャリアのモヤモヤ度セルフチェック
キャリアの悩みは、自分でも気づかないうちに心や行動に影響を及ぼしていることがあります。まずは、今の自分の状態を客観的に確認してみましょう。
以下の項目に、あなたはいくつ当てはまりますか？素直な気持ちでチェックしてみましょう。
- 毎日、時間だけが過ぎていく感覚がある
- やりがい・成長実感がない
- 他の働き方や職種に興味がある
- 今のままで5年後も満足しているか不安
- ライフプランとキャリアの整合性が取れていない
3個以上該当する方は、キャリアのモヤモヤ度がかなり高めです。モヤモヤ度が高い状態を放置すると、判断力や行動力が鈍り、キャリアの停滞やストレスの増加につながるおそれがあります。現状を放置せず、今こそ自分としっかり向き合うタイミングかもしれません。
セルフチェックの結果、チェックが3個以上でなくともモヤモヤを感じているなら、その背景にある「原因タイプ」を見極めるのが重要です。
3.モヤモヤの原因タイプ別に見る行動ヒント
キャリアのモヤモヤといっても、その原因は人によってさまざまです。状況や感じ方に応じて、取るべきアクションも変わってきます。ここでは、モヤモヤの原因を大きく3つのタイプに分け、それぞれに合った行動のヒントをご紹介します。自分に近いタイプを参考にしながら、次の一歩を考えてみましょう。
■環境要因が大きい人
職場環境や人間関係がストレスになっている場合、まずはその環境を変えることが有効です。
具体的には、社内での異動や働き方の相談、副業・パラレルキャリアへの挑戦、社外コミュニティへの参加などがあります。新しい環境に触れることで、自分の価値観や可能性に気づけることもあります。
■自分の軸が曖昧な人
「自分は何を大切にしたいのか」「どんな働き方がしたいのか」など、自分の価値観やキャリアビジョンが曖昧な場合、まずは言語化してみましょう。
マインドマップやライフラインチャートなどの手法を活用し、自分の経験や強みを棚卸しすることで、今後の方向性が見えてきます。
■ライフイベントが影響している人
出産・育児・介護といったライフイベントが重なると、どうしてもキャリアの選択肢が限られると感じがちです。そんなときこそ、家族との対話を通じて将来のビジョンを共有し、柔軟な選択肢を検討しておくことが重要です。
10年、20年先を見据えた長期的視点でキャリア設計をすることで、今の不安も少しずつ和らいでいきます。
4.モヤモヤを整理するために試したい行動習慣
キャリアのモヤモヤを解消するには、小さなアクションの積み重ねが大切です。すぐに転職する必要はないかもしれません。今の環境でできる以下のような行動から始めてみてください。
- 社外の勉強会やセミナーに参加する
- 関心のある副業や資格取得に挑戦してみる
- 憧れるロールモデルの人に会ってみる
- キャリアコーチやメンターに相談する
など
外の世界に触れることで、自分の可能性や選択肢に気づけるようになります。内省と行動をバランスよく繰り返すことが、モヤモヤ解消への近道です。
5.終わりに
キャリアのモヤモヤは、決して悪いことではありません。それは「何かを変えたい」「よりよい未来をつくりたい」という前向きなサインでもあるはずです。
本記事でも紹介したセルフチェックリストは、自分の状態を客観的に見つめ直す上で、効果的になります。「何となくモヤモヤしている」ではなく、「何に対してモヤモヤしているのか」を具体的に言語化することができれば、その後の選択や行動がぐっとクリアになります。
まずは、自分の気持ちに素直になりましょう。気づけた“今”が、未来を変えるチャンスです。少しずつでも構いません。できることから始めていきましょう。
■執筆／監修
＜執筆＞ キャリア×ライター山崎
動物用医薬品の営業兼エリアマネージャーとして勤務後、人材業界へ転職。キャリアアドバイザーとして医療領域専門のアドバイザーとして個人の転職支援と法人の採用支援に従事。
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