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専属と専任の違いとは~産業医・衛生管理者の選任時の注意点を解説~

産業医や衛生管理者、安全管理者などの選任について、様々な条件が労働安全衛生法により定められています。
事業場の規模や業種などの条件によっては、「専属」や「専任」とする必要があります。

本記事では、間違えやすい「専属」「専任」について解説します。


【目次】
1.専属とは
2.専任とは
3.まとめ


1.専属とは

専属とは、特定の組織や企業、団体に属していることをいいます。
安全衛生管理体制は、事業場ごとに設置することが義務付けられています。つまり、専属となる場合は、その事業場にのみ属している必要があります。

産業医の選任条件として、事業場の規模や業種により嘱託でよい場合、専属としなければならない場合があります。

安全管理者や衛生管理者は、原則としてその事業場に専属の者を選任する必要があります。





2.専任とは

専任とは、あるひとつの任務だけを担当することをいいます。専任の対義語は兼任です。

衛生管理者を専任としなければならない条件

下記2点のうちいずれかまたは両方を満たす場合、選任されている衛生管理者のうちの少なくとも1人以上は、専任としなければなりません。

事業場の業種や条件 事業場の規模
すべての業種 1001人以上
坑内労働または法令で定められた業務に常時30人以上の労働者を従事させる事業場 501人以上




安全管理者を専任としなければならない条件

下記の条件を満たす事業場では、その事業場全体について安全に係る技術的事項を管理する安全管理者のうち少なくとも一人を専任としなければなりません。

事業場の業種 事業場の規模
①建設業、有機化学工業製品製造業、石油製品製造業 300人
②無機化学工業製品製造業、化学肥料製造業、道路貨物運送業、港湾運送業 500人
③紙・パルプ製造業、鉄鋼業、造船業 1000人
④安全管理者の選任が必要な事業場のうち、上記①~③を除く業種 2000人




3.まとめ

安全衛生管理体制を整備するにあたり、様々な条件があります。
専任にする条件、専属である条件、またその言葉の意味について正しく理解し、適切な形で安全衛生管理体制を整備するようにしましょう。



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