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産業保健の現場の悩みを多角的に考える|ケースメソッドプログラム実施レポート

なぜケースメソッドを開催したのか

産業保健の現場では、

  • 産業保健職が一人あるいは少人数である
  • 他社の事例を聞く機会が少ない
  • 正解のない課題が多い

といった状況があります。

そのような状況のなかで働く産業保健職を支援し、より活躍できる環境づくりにつなげることを目的として、今回は参加者同士の対話を通じて学ぶケースメソッドプログラムを開催しました。


目次

  1. ケースメソッドとは?
  2. 当日のプログラム概要
  3. 討議テーマのご紹介
  4. 参加者の皆さまが語った多様な視点
  5. 参加者の声
  6. 対話から得られた、明日から実務に活かせる3つの気づき
  7. ケースメソッドはこんな方におすすめ
  8. 次回開催のお知らせ
  9. まとめ

1. ケースメソッドとは?

ケースメソッドは、正解を学ぶための研修ではなく、現場で求められる「判断する力」や「考える力」を養う学習手法です。

  • ケース(事例)を通じて現場を疑似体験し、登場人物の立場になって課題を考える
  • 参加者同士の対話や議論を通じて、多様な視点や考え方に触れる
  • 自身の価値観や判断の軸を見つめ直し、実務に活かすヒントを得る

知識を一方的に学ぶのではなく、対話を通じて考えを深めることが、ケースメソッドの大きな特徴です。
参加者たちが事例検討をするイメージ


2. 当日のプログラム概要

第1回開催概要

  • 開催日時:2026年6月27日(土)
  • 開催形式:弊社本社(中目黒)にて対面実施
  • 参加職種:産業医、産業保健師

当日の流れ

当日のスケジュール表


3. 討議テーマのご紹介

今回のテーマ:有病者の復職支援体制を整えるために ~がん就労者の事例から学ぶ~

産業医が、複数の復職事例に対応する中で、企業内の体制不備や関係者の役割の曖昧さといった課題に直面し、多職種と連携しながら従業員支援のあり方を模索していくケースです。
本内容では、復職支援プロセスの可視化や役割整理の重要性に加え、組織として実効性のある支援体制を構築するための具体的な視点を検討しました。

事例の概要と設問イメージ

ある従業員の疾病治療後の復職支援をめぐり、担当の産業医が複数の復職案件に対応する中で、制度面および実務上の課題に直面するケースです。
対象となる従業員は、一定期間の治療を経て復職を希望していますが、勤務地や雇用形態の多様性、関係者間の連携状況などにより、対応が複雑化しています。

具体的には、

  • 拠点ごとに産業保健体制が異なる
  • 雇用形態により健康管理の範囲が曖昧になる
  • 医療機関やリハビリ支援との連携が十分でない

といった状況が重なり、復職判断や支援内容の整理が難しくなっている状況です。
資料の例

設問例

復職に関するケースについて、それぞれの担当者(産業医、人事など)が行ったことのうち①妥当な点、②悪かった点について整理し、③他にできたこと、を加えて記入してください。
<担当者(登場人物)>

  • 産業医
  • 人事
  • 衛生管理者
  • 看護職 ①妥当な点 ②悪かった点 ③他にできたこと

4. 参加者の皆さまが語った多様な視点

同じケースを題材にしていても、参加者の立場や経験によって捉え方は大きく異なりました。
例えば、「産業保健職から従業員へ連絡をとる」という対応ひとつをとっても、さまざまな意見が挙がりました。

  • 産業医の視点 産業医が直接従業員に連絡をすると、「産業医が責任をもって対応してくれる」と受け取られ、本人や職場が対応を任せきりにしてしまう可能性がある。
  • 保健師の視点 産業医が直接従業員に連絡をする事例はあまり見聞きしたことがなく、非常に丁寧に対応される医師という印象を受ける。

このように、一つの事例であっても立場によって着目するポイントや受け止め方は異なります。参加者同士の対話を通じて、自分では気づかなかった視点に触れられることこそ、ケースメソッドならではの学びであると感じられました。


5. 参加者の声

今回のプログラムでは、産業医や産業保健師など、さまざまな立場の方にご参加いただきました。終了後のアンケートでは、多くの前向きなご感想をいただいています。

  • 自分と同じような考え方を持つ人がいることに安心するとともに、自分にはなかった視点や考え方にも触れることができ、大変有意義な時間でした。
  • 率直に、とても楽しかったです。参加者同士で意見を交わし、多様な考え方に触れることの大切さを改めて実感しました。
  • 地方では中小企業が多く、両立支援は大きな課題の一つです。ルールや制度が十分に整備されていない事業場もありますが、そのような場面でも活用できる判断軸を学ぶことができたと感じました。

参加者の皆さまからは、「多様な視点に触れられた」「安心して意見交換ができた」「明日からの実務に活かせる学びがあった」といった声が多く寄せられました。

👉詳細な参加者のご感想は、「さんぽLAB公式note」にてご紹介しています。
参加者インタビューインタビュー①はこちら
参加者インタビューインタビュー②はこちら
参加者インタビューインタビュー③はこちら


6. 対話から得られた、明日から実務に活かせる3つの気づき

  • 学び① 立場が違うからこそ学びが深まる 産業医や産業保健師など、多様な立場の参加者がフラットに意見を交わすことで、自分にはない視点や考え方に触れられ、学びがより深まることを実感しました。
  • 学び② 対話することで思考が整理される ケースメソッドでは、一つの事例について参加者同士で意見を交わします。自分の考えを言葉にしながら他者の視点に触れることで、思考が整理され、新たな気づきを得ることができます。
  • 学び③ 一人で抱え込まなくてよいと気づける 産業保健の現場では悩みを一人で抱えてしまうこともあると思われますが、ケースメソッドでは気軽に相談や意見交換ができます。参加者同士で経験や考えを共有することで、「一人ではない」と感じられる場になっていました。

参加者たちが事例検討をするイメージ


7. ケースメソッドはこんな方におすすめ

こんなお悩みはありませんか?

  • 他社・他事業所の事例を知る機会がない
  • 自分の対応に自信が持ちづらい
  • 業務に関する相談相手が少ない
  • 視野が狭いと感じる
  • 自分の成長の停滞を感じている

8. 次回開催のお知らせ

次回プログラム募集開始

  • 開催日時:2026年7月11日(土)
  • 開催形式:対面
  • 募集人数:1回あたり最大15
  • お申込は下記URLへ

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9. まとめ

ケースメソッドは知識を学ぶ場ではなく、多様な立場の参加者との対話を通じて、自身の考えを深める学びの場です。
産業保健の仕事には唯一の正解がないからこそ、他者の視点に触れることが大きな財産になります。今回のプログラムでも、多くの方が新たな気づきや前向きな変化を持ち帰られました。
「一人で考える学び」から「対話による学び」へ。ご関心のある方は、ぜひ次回ご参加ください。

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