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2022/10/05 10:12
うつ病の休職対応と復職支援|産業保健スタッフが知るべき企業の対応ポイント
うつ病は職場でのパフォーマンス低下や休職の原因となる精神疾患です。産業保健スタッフは、従業員のメンタル不調を早期に察知し、適切な対応や支援を行うことが求められます。本記事では、うつ病の基本知識から休職時の企業対応、復職支援まで、産業保健スタッフが押さえておくべきポイントをわかりやすく解説します。
1. うつ病とは何か?
うつ病は精神的・身体的ストレスにより脳の機能が低下する精神疾患で、感情や思考を司る脳の異常が原因と考えられています。ネガティブな出来事だけでなく、昇進や結婚などのポジティブな環境変化もストレスとなる場合があります。症状は精神面(自責感・自殺念慮)、身体面(表情の変化・涙もろさ)、行動面(遅刻・欠勤増加・業務パフォーマンス低下)に多様に現れます。
2. うつ病による休職時の企業対応
休職時は従業員が安心して療養できる環境整備が重要です。
- 就業規則の確認:休職期間・給与・社会保険料負担・連絡方法・復職手続きなどを最新の就業規則で確認します。
- 診断書と休職願の提出:医師の診断書と休職願の提出を求め、病状や療養期間を把握します。
- 傷病手当金の案内:休職中の経済的不安を軽減するため、傷病手当金制度の対象条件や給付内容を説明します。
- 社会保険料の取扱い説明:社会保険料の徴収方法や企業負担の有無など就業規則に基づいた説明が必要です。
- 従業員への声かけ:無理に励ますのではなく、気持ちに寄り添った声掛けを心掛けます。
3. 休職中と復職後の支援ポイント
- 休職中:治療と休養に専念できるよう、過度な負担を避けつつ定期的に連絡を取り、孤独感を和らげます。
- 復職後:再発防止のため、いきなりフル業務に戻すのではなく、体調や仕事量を見ながら段階的に業務復帰を支援します。
4. 企業が検討すべきGLTD制度の活用
団体長期障害所得補償保険(GLTD)制度は、病気やケガで長期間働けない従業員に対し、有給や健康保険だけではカバーできない収入を補償する制度です。従業員の安心した療養、ウェルビーイングの実現、そして健康経営の推進に役立ちます。
5. まとめ:うつ病による休職対応は産業保健スタッフの重要な役割
うつ病は早期発見と適切な対応が治療効果を高め、再発を防ぐカギとなります。企業はメンタルヘルス相談窓口の整備やGLTD制度の導入を通じて、従業員が安心して休職・復職できる環境づくりを推進しましょう。産業保健スタッフは、従業員の状態を理解し、企業と連携した支援体制の構築に尽力することが求められます。
出典
アドバンテッジJOURNAL
従業員のうつ病による休職。手続き方法と、安心した療養を叶えるGLTD制度を紹介
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