健康経営とは?定義やメリット、推進するためのポイントについてご紹介
皆さんの職場ではどのような健康経営への取り組みをしておりますか?
産業保健スタッフとして、どのような支援ができるか、まずは健康経営の基本となる情報についておさえていきましょう。
本記事では、健康経営の基本となる定義や取り組むメリット、健康経営の土台となるヘルスリテラシーの向上へのアプローチ、そして、実際に推進をする上でのポイントについてご紹介しております。
【目次】
1.健康経営とは~定義や取り組むメリットについて
2.ヘルスリテラシーの向上とポイント
3.健康経営推進に関するお悩みを解決!
1.健康経営とは~定義や取り組むメリットについて
経済産業省の定義によると、健康経営とは、従業員等の健康管理を経営的な視点で考え、戦略的に実践することとされています。
経営者が従業員の健康を「経営上のコスト」としてとらえるのではなく、「将来にむけた投資」としてとらえ、企業理念に基づき長期的に戦略をたてて実践していきます。
従業員への健康投資を行うことは、従業員の活力向上や生産性向上等の組織の活性化をもたらし、その結果業績の向上や株価向上に繋がることが期待されています。
健康経営に取り組むメリット
従業員のメリット
健康経営により従業員が健康で働きやすい環境が整い、ワーク・ライフバランスや働きがいが向上します。これにより、エンゲージメントが高まり、離職防止にも繋がる効果が期待できます。企業のメリット
従業員の健康と活力が労働損失の予防や生産性向上に繋がり、離職率低下により人材確保やブランド向上などの効果も期待されます。
健康経営の制度とは?
「健康経営優良法人認定制度」は、健康経営に取り組む企業を社会的に評価する制度で、大規模法人部門と中小規模法人部門があります。大規模法人の上位企業には「ホワイト500」、中小規模法人には「ブライト500」の称号が付与され、さらに上場企業では「健康経営銘柄」が認定されます。認定を受けるには「健康経営度調査票」への回答が必要です。
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2.ヘルスリテラシーの向上とポイント
ヘルスリテラシーとは、健康や医療に関する情報を探し、理解し、活用する力のことです。
つまり、自分の健康にとって必要な情報を適切に選び、自ら「よりよい決定」ができる力のことです。ヘルスリテラシーが高い人は、自分自身の健康を自発的に守り向上することができます。
従業員のヘルスリテラシーが向上すれば、企業の取り組みへの理解が深まり、自発的な参加姿勢が生まれ、健康経営の土台となります。ヘルスリテラシー向上のためのポイントを下記にあげます。
従業員の自発性を促す~ナッジ理論
「ナッジ」とは、自発的によい行動をしたくなるように選択の余地をうばうことなくうことなく背中を後押しする設計のことです。人の思考は直感的な思考と論理的な思考の2パターンに分けられ、約95%は直感的な思考により意思決定が行われていると言われています。この直感的な思考は、不合理で本能的であり無意識な行動につながっています。
直感は、「認知バイアス」と呼ばれる「認知のゆがみ(心理的傾向)」が生じやすく、合理的な判断ができなくなることがあります。これらの認知バイアスは、ナッジによって予測可能になります。ナッジによって良くないバイアスにブレーキをかけ、良いバイアスを味方につけることが可能となります。
自社の課題、従業員のニーズを把握する
- 健康意識
- 勤務条件や環境
- 健康診断やストレスチェックの結果
実践・行動の定着化
健康への意識付けをし行動変容を促した後の課題として、「継続する」があります。ヘルスリテラシーを高め、従業員の健康を維持するためには、この継続する、が欠かせません。
運動継続への行動科学的アプロ―チ法に関する調査研究では、運動継続をしている従業員と運動を継続していない従業員を比較したところ、運動継続の理由約30項目のなかで、「楽しさ・高揚感」「依存・自尊」「外見・陶酔」「飲食的充足」の5因子に差が見られ、そのなかでも「楽しさ・高揚感」が圧倒的な差が認められています。
健康経営を実現するためには、従業員ひとりひとりのヘルスリテラシーの向上が大切です。
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3.健康経営推進に関するお悩みを解決!
健康経営の取り組みの本質は、一人ひとりの従業員の健康度を高めることにあります。健康経営銘柄や健康経営優良法人に選定・認定されることのみを目的とするのではなく、従業員全体の健康意識を高め、企業一丸となって健康経営を推進していきましょう。
健康経営を推進する上で、企業の規模や推進チームの資源・マンパワーによって、その悩みは多岐にわたります。さんぽLABのユーザーの皆さまからいただいた『健康経営を推進するために知りたいこと』について、
健康経営銘柄を3年連続取得に導いた弊社担当者が回答しております。
質問例
- 全従業員が同じ方向をむいて健康経営を取得するために実施している工夫
- 休職者を減少させ、復職率を高めるための取り組み
- 健康経営銘柄を取得後、会社の利益が上がったとどのように示しているのか
健康経営度調査票作成など、健康経営に関するお悩み解決のヒントがたくさん込められています。
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