「やりたいことがわからない」ときに読むキャリアのヒント:悩みを整理し納得解を見つける方法
産業医・産業保健師として働くなかで、ふと「このままでいいのだろうか」と立ち止まる瞬間はありませんか。
経験を積んでいるからこそ抱く迷いや、理想と現実のギャップ、そして将来への不安。こうした思いは決してあなただけのものではなく、多くの専門職が通る自然なプロセスです。
大切なのは、その迷いを否定することではなく、キャリアを見つめ直すきっかけに変えていくこと。自分の現在地を整理したり、納得できる基準でキャリアを描いたり、ギャップを分析して強みを再発見したりといったアプローチを取ることで、漠然とした不安を具体的な行動へつなげることができます。
今回ご紹介するのは、キャリア迷子から抜け出し、自分らしい働き方を築いていくためのヒントです。次の一歩を考えるうえでの参考になれば幸いです。
<目次>
1.キャリアの迷いを解消!自分の現在地を整理する方法
2.他人の基準ではなく、自分の“納得基準”で描くキャリア
3.キャリアに迷ったら“ギャップ分析”で強みと可能性を再発見
4.『キャリア迷子』から抜け出したいときに知っておきたい相談先
1.キャリアの迷いを解消!自分の現在地を整理する方法
30〜40代、産業医・産業保健師として経験を積んできたのに、「自分はこのままでいいのだろうか」と迷う瞬間はありませんか?
これはあなたの能力や努力が足りないわけではなく、経験を積む中で“やりたいこと”が見えにくくなる自然なプロセスが背景にあります。特に中堅層は、日々の業務に追われるうちに自分の価値や目標を振り返る時間が取れず、キャリアの方向性に迷いが生まれやすい傾向があります。
自分の現在地を整理し、価値観や強みを可視化することは、次の一歩を見つけるための準備になります。小さな探索行動を積み重ねることで、漠然としたモヤモヤを具体的な方向性に変えていくことが可能です。
では、やりたいことが見えないと感じたとき、どのように向き合えばよいのでしょうか?
その具体的な方法は、この記事で紹介しています。
特に、自分の現在地を整理するための3つの視点は、迷いを解消する第一歩としておすすめです。
▼自分のキャリアのモヤモヤを整理する、3つの視点についてはこちらをご覧ください。
2.他人の基準ではなく、自分の“納得基準”で描くキャリア
30〜40代の産業医・産業保健師の中には、「もっと何かできるはず」「このままでいいのだろうか」とキャリアに迷いを感じる方もいます。
経験を積んでいるのに自信が持てないとき、必要なのは「正解」を探すことではなく、自分にとっての納得解を見つけることです。
キャリアには絶対的な正解はありません。「こうあるべき」と他人の基準で考えるのではなく、「自分が納得できる働き方や役割」を軸に判断することが大切です。
日々の業務や成果だけでなく、自分の価値観ややりがいの源を振り返ることが、納得解に近づく第一歩になります。特に、キャリアを「働き方」「場所」「役割」「目的」といった視点で分解して考えると、見えなかった選択肢や可能性が浮かび上がります。
「キャリアに対する自信をつけたい…。」と悩んでいるときには、自分らしいキャリアを歩むうえで、納得志向をもち、周囲と比べず自分だけの成功基準が何かを考えることが大切です。
▼納得志向における判断基準、成功に向けたキャリア像についてはこちらからご覧ください。
3.キャリアに迷ったら“ギャップ分析”で強みと可能性を再発見
「専門職として働く人々の健康を守りたい」という想いを抱き産業保健の道を選んだものの、現実の業務では思うような成果が上げられず、キャリアに迷う方も少なくありません。
理想と現実のギャップに直面したとき、重要なのは現状を整理し、自分の価値や強みを再発見し、実行可能な目標に落とし込むことです。
現状を把握するときに活用できるのが、ギャップ分析マトリックスです。
カテゴリー別に理想と現実を挙げ、ギャップがどれくらい大きいか、改善はできそうか、こういった視点で自己理解を深めます。
また、自己分析をするうえで、自分の強みを知ることも大切です。このときは、以下のような手段が効果的です。
・成果の掘り起こし
・ストレングスファインダー
・周囲からのフィードバック
客観的な意見を取り入れることによって、これまで気が付かなかった強みを知ることができます。そういった強みがキャリアにおける自信にもつながるかもしれません。
このように現状分析や自己理解を深めたら、理想実現に向けて目標設定とアクションプランの策定をしていきます。今回ご紹介する記事では、理想と現実の差を建設的な成長の機会に変え、自信を持ってキャリアを進めるためのヒントが載っています。
「目標に向かって行動しているはずなのに今どの立ち位置にいるのかが分からない」
4.『キャリア迷子』から抜け出したいときに知っておきたい相談先
「キャリア迷子」状態から抜け出したいと感じられたことはありますか?このような悩みは周囲の人に相談しにくいこともあるかもしれません。
そういったときには、我慢せずに信頼できる相談先や活用できる支援サービスに頼ることも大切です。
そのなかで今回は以下の2つをご紹介いたします。
①専門的な視点で相談できる「キャリア支援窓口」
キャリアコンサルタント:職業選択や働き方についての相談に乗る専門家。今の職場での今後の展開に悩んでいる場合、自分の強みや適性を客観的に整理したい場合に有効です。
産業保健職ならではの業務や職場環境を理解している専門家に相談することで、より実践的で具体的なアドバイスが得られます。自分では気づきにくい強みや可能性に気づくきっかけにもなります。
②気軽に参加できる「コミュニティ」
SNS・オンラインサロン・勉強会:X(旧Twitter)やnoteでの交流、有志の勉強会や読書会への参加。仕事やキャリアについて気軽に共有できます。
現場での孤独感が強い人にとって、「悩んでいるのは自分だけじゃない」と思える場は大きな支えになります。
その他にもぜひご活用いただきたい支援サービスがございます。