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従業員エンゲージメントを高める要因とは?約32万人のデータから見えた傾向【産業保健スタッフ必見】

健康経営や人的資本経営が注目される今、企業の持続的成長のカギを握るのが「従業員エンゲージメント」です。エンゲージメントが高まることで、生産性の向上や離職防止といった好循環が生まれることが数多くの研究で示されています。
本記事では、当社のストレスチェックサービス「アドバンテッジ タフネス」に蓄積された約32万人分のデータをもとに、ワークエンゲージメント・エンプロイーエンゲージメントと強く相関する要因を分析。産業保健スタッフが現場で活かせる知見として、「高エンゲージメント人材の特徴」や「組織が支援すべきポイント」を解説します。従業員の活力ある職場づくりに取り組む方は、ぜひ参考にしてください。

CONTENTS


1.ワークエンゲージメントと各因子の相関
2.エンプロイーエンゲージメントと各因子の相関
3.まとめ


ワークエンゲージメントと各因子の相関

【ワークエンゲージメント偏差値と高い相関がある因子】
ワークエンゲージメント偏差値と高い相関がある因子

【ワークエンゲージメントと相関が強い上位10因子】
ワークエンゲージメントと相関が強い上位10因子
「働きがい」に加え、当人の行動や思考に関連する因子が数多くランクインしているのが特徴です。

【ワークエンゲージメント偏差値が高い人の特徴】
ワークエンゲージメントと最も高い相関を示したのが「働きがい」ですが、ここで注目すべきなのは、「困難な状況下で前向きな側面を探したり、問題解決のために行動したりすることができるか」に関連する因子が数多くランクインしていることです。

ワークエンゲージメントが高い人は、ネガティブな状態でも物事のとらえ方を工夫して改善のために努力できる、という能力・スキルを有している可能性があります。
ワークエンゲージメントは「仕事の資源」と「個人の資源」からの影響を受けるとされています。「個人の資源」は、ワークエンゲージメント向上への大切な要因です。
ワークエンゲージメントについて
厚生労働省「令和元年版 労働経済の分析」第2-(3)-8図
仕事の要求度-資源モデル(JDRモデル)とワーク・エンゲイジメントについて

「働きがい」という要素は、仕事の内容そのものによってのみ規定されるわけではありません。また、従業員がメンタルタフネス度を高め、問題解決能力を発揮するためには、組織として適切な教育機会を提供することが求められます。

ワークエンゲージメントが高い人の特徴

エンプロイーエンゲージメントと各因子の相関

エンプロイーエンゲージメント偏差値と高い相関がある因子

エンプロイーエンゲージメントと相関が強い上位10因子
仕事から私生活への肯定的な影響について、従業員を取り巻く仕事環境・会社の姿勢に関連する因子も多くランクインしています。

【エンプロイーエンゲージメント偏差値が高い人の特徴】
仕事での喜びや嬉しさが私生活にも連動していると感じられることでも、組織に対するポジティブな心情が生まれることが予想されます。「この会社が自分にとって価値のある経験をえらえる環境だ」と従業員自身が感じることができるよう、所属組織に対する一体感やつながり貢献意欲を高めるような取組が効果的でしょう。
また、「キャリア配慮」と「ダイバーシティ対応」等の因子が上位に挙がっていることから、エンプロイーエンゲージメントの向上には、人的資本の開示という経営のスタンス表明も大きく影響を与える結果であるといえます。
エンプロイーエンゲージメントが高い人の特徴

まとめ

自社従業員のエンゲージメント状態はどうなっているか、そしてその状態はどのような要因によって生じているのかを把握することは難しいですが、得られる示唆は多いです。今回の分析内容が、エンゲージメント向上に取り組む企業の皆様の一助になれば幸いです。

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出典

アドバンテッジJOURNAL
32万人の従業員データからエンゲージメントが高い人の特徴を調査! エンゲージメントが高い人は○○行動に優れている?

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