退職が止まらない…連鎖退職が続く職場の原因と改善対策を紹介
一人の退職をきっかけに、次々と従業員が離職していく「連鎖退職」は、企業が憂慮すべき深刻な問題です。
本記事では連鎖退職が生じる原因と、企業が取り組むべき対策について解説します。
CONTENTS
1.連鎖退職とは
2.発生する主な原因と企業に及ぼす影響
3.連鎖退職を断ち切り、起きづらい企業をめざすための施策
4.まとめ
1.連鎖退職とは
連鎖退職とは、一人の退職を引き金として、他の従業員が相次いで退職してしまうことを指します。どの企業にも起こりうることであり、従来のように業務が回らなくなるなど、企業運営や経営に深刻な影響を及ぼす問題です。連鎖退職には、主に2つのタイプがあるといわれています。
ドミノ倒し型
ドミノ倒し型とは、退職によって他の従業員に負荷がかかることで起こる連鎖退職です。特に、人数が少なく業務量が多い部署・チームにおいて起きやすいタイプとされています。
蟻の一穴型
蟻の一穴型は、特定の従業員の退職をきっかけとして、喪失感から他の従業員も退職することです。組織ではなく、その従業員に対して強い思い入れを持っている人が多い場合に起きやすいタイプといわれています。また、そもそも会社に対して不信感がある中で優秀な社員がどんどん退職していくと、それが決定打になり「自分も早く転職したほうが良いのでは」と焦り、退職に至るケースもあります。
2.発生する主な原因と企業に及ぼす影響
連鎖退職を生じさせる要因を下記に3つあげます。
- エース・キーマンとされる従業員が退職した
- 人手不足によって負担が増加している
- 職場に対する不満があり、帰属意識が低い
- 人間関係やマネジメントに問題がある
次に、連鎖退職が企業に及ぼす影響を5つあげます。
- 従業員が不満を募らせる
- サービスの質が低下する
- 業績が悪化する
- 企業イメージが低下する
- 組織が衰退・倒産する
3.連鎖退職を断ち切り、起きづらい企業をめざすための施策
連鎖退職を食い止め、立ち直るための対策を3つあげます。
- 内部環境の迅速な改善
- 既存従業員へのフォローアップ
- 管理職の意識改革
次に、人材の定着やモチベーション維持、帰属意識の向上という観点からも重要な、従業員のエンゲージメント向上を図るための施策についてご紹介します。
- 理念やビジョンの浸透
- 従業員のキャリア形成・スキルアップ支援
- ワークライフバランスの推進
- コミュニケーションの活性化
- エンゲージメントサーベイによる状態把握
4.まとめ
連鎖退職が起きると、残る従業員への負担が大きくなってしまうだけではなく、生産性や業務の質の低下、業績の悪化など、組織の維持・成長を揺るがす深刻な事態へと陥ってしまう可能性があります。退職が相次ぐ背景には、企業や職場環境に対する不満が隠れている場合も少なくありません。退職の連鎖へとつながってしまう前に、速やかに環境を改善することと併せて、定期的なサーベイなどで離職につながる小さなサインを拾い、従業員のモチベーション維持や帰属意識の向上を図る施策を打ち出しましょう。
出典
アドバンテッジJOURNAL
退職が止まらない...連鎖退職が続く職場の原因と改善対策を紹介
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