ノンヘルスセクターアプローチ
1.ノンヘルスセクターアプローチとは
健康経営において、従業員の健康を支えるために、直接的には健康管理と関係がないように見える部門や活動にも焦点を当てることを意味します。これには、経営方針や企業文化など、従業員の健康に間接的に影響を与える要素が含まれます。
2.ノンヘルスセクターアプローチの関連事項
アデレート声明:全ての政策において健康を考慮する
2010年にアデレートで開催されたWHOの国際会議にて「全ての政策において健康を考慮する」事に関する声明を発表しました。その中でコミュニティが主導する健康づくりの重要性がフォーカスされ、ノンヘルスセクターの領域も改善が必要であると認知されるようになりました。
健康いきいき職場づくりに貢献
職場のストレス要因の削減、公正な評価システムの確立、ポジティブな職場環境の構築などが挙げられ、これらの取り組みは従業員が健康でいきいきと働ける「健康いきいき職場づくり」に貢献され、結果として企業の業績向上にもつながるとされています。
メンタルヘルスの問題に関連
何かの要因でメンタルヘルスに問題が発生しており、これら医療保険分野と異なる分野(ノンヘルスセクター)が要因であると認識された場合、ノンヘルスセクターの分野にアプローチをしていき改善を行っていくことが重要とされております。
3.ノンヘルスセクター領域とは
以下のような分野でノンヘルスセクターアプローチは実施されます。
教育 :健康教育や栄養教育を含む教育プログラムの実施。
労働環境:健康促進のための労働環境の整備や働き方改革。
都市計画:健康的な生活を促進するための都市計画や公共施設の整備。
経済 :健康に関連する産業の発展や雇用創出。
環境 :環境の改善や持続可能な開発が健康に寄与。
健康は単なる医療の問題だけでなく、社会的・経済的・環境的な側面も含む総合的な視点で取り組むことが重視されます。ノンヘルスセクターアプローチは、予防的で包括的な健康戦略を展開し、社会全体の健康を向上させることを目指します。