仕事のやりがいを高める!ジョブクラフティングの考え方
日々の産業保健の仕事に取り組む中で、「今の環境で成長できるのか」「もっと自分に合った働き方があるのでは?」と悩まれることはありませんか?
そんなときに役立つのが 「ジョブクラフティング」 という考え方です。
ジョブクラフティングとは、「仕事の捉え方や進め方を主体的に変えることで、自分に合った働き方をつくる」手法のことです。
今回は、ジョブクラフティングの3つの視点を紹介しながら、キャリアを切り拓くヒントをお伝えします。
目次
1.ジョブクラフティングが注目されるようになった背景
ジョブクラフティングは近年、働き方の多様化が進む中で注目されるようになりました。その背景には、働く人の価値観の変化や、企業側の環境変化 があります。
① 働く人の価値観の変化
近年は「仕事を通じて成長したい」「やりがいを感じたい」 という価値観が強まっています。特に、産業保健スタッフのように人の健康を支える仕事では、「どれだけ貢献できているか」 がモチベーションに大きく影響します。
しかし、どんな仕事でも「ルーティン化」すると、新鮮味が失われ、やりがいを感じにくくなることがあります。そこで、自分の手で仕事に変化を加え、やりがいを見出す方法として、ジョブクラフティングが注目されるようになりました。
② 組織や企業の環境変化
一方で、企業側も急速な環境変化に適応する必要があります。少子高齢化による人材不足や、働き方改革の推進などにより、「従業員一人ひとりが主体的に仕事を工夫すること」 の重要性が増しています。
また、厚生労働省の資料でも、ジョブクラフティングが働きがいやキャリア形成につながる考え方として取り上げられています。ジョブクラフティングに着目した研修は、ワーク・エンゲージメントを向上させるための有効な取り組みとして期待されています。
今の職場でジョブクラフティングを実践しながら、自分に合った働き方を模索し、最適なキャリアの選択肢を探ることが重要です。
③ コロナ禍による働き方の変化
さらに、新型コロナウイルスの影響でリモートワークが普及し、「自分の仕事の意味を再確認する」機会 が増えました。働き方が大きく変わる中で、「どのように働くか」を自ら考え、仕事に主体的に関わることが求められるようになったのです。
2.ジョブクラフティングの3つの視点
ジョブクラフティングには、「作業クラフティング」「人間関係クラフティング」「認知クラフティング」 の3つの方法があります。これらを活用することで、今の仕事をよりやりがいのあるものに変え、自分らしいキャリアを築くことができます。
①作業クラフティング|仕事の進め方を工夫する
作業クラフティングとは、仕事の進め方や内容を調整することで、充実感を高める工夫 のことです。具体的には、業務の優先順位を見直したり、不要な業務を減らすことで、より重要な仕事に集中できる環境を作る ことが含まれます。
例えば、「ただ与えられた業務をこなす」のではなく、自分で目標を設定し、達成までの計画を立てる といった方法があります。また、業務の幅を広げたり、新しいスキルを学ぶことで、成長の機会を増やすことも可能です。
②人間関係クラフティング|職場での関わり方を工夫する
人間関係クラフティングとは、職場でのコミュニケーションの取り方を見直し、仕事への満足感を高める工夫 のことです。
例えば、「職場の他部署と積極的に情報交換を行い、スムーズな連携ができるようにする」 ことで、業務の効率を上げることができます。また、「産業保健スタッフ同士で勉強会を企画し、お互いの経験を共有する」 ことで、仕事に対するモチベーションを高めることも可能です。
③認知クラフティング|仕事の捉え方を工夫する
認知クラフティングとは、仕事の意味や目的を再確認し、前向きに取り組むための工夫 です。同じ業務でも、捉え方を変えるだけで、やりがいや満足感を得られることがあります。
例えば、自分の興味や将来の目標と結びつけることで、「この経験がキャリアアップにつながる」と前向きに取り組めるようになります。
これらの3つのクラフティングを意識することで、今の仕事に新たな価値を見出すことができます。しかし、「どう工夫しても今後のキャリアへの不安が残る」「もっと成長できる環境に身を置きたい」と思ったら、転職を考えるのも一つの選択肢です。
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3.おわりに
ジョブクラフティングを取り入れることで、今の仕事に新たなやりがいを見出し、働き方を前向きに変えることができます。小さな工夫の積み重ねが、理想のキャリアへとつながる第一歩です。
しかし、「工夫を重ねても理想の働き方に近づいている実感が持てない」「今の環境で新たな学びや成長の機会を見つけるのが難しい」と感じることがあれば、次のキャリアに目を向けるタイミングかもしれません。 例えば、より専門的なスキルを身につけるための学習機会を増やしたり、新しい職場や働き方について情報収集をすることで、新たな可能性が開けることもあります。
ジョブクラフティングを活かして今の仕事に変化を加えるのも一つの選択肢ですが、より自分らしく働ける環境を求めて、転職を視野に入れるのも大切な一歩です。 現状を見つめ直し、自分にとって最適なキャリアを築いていきましょう。