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産業保健業界も必要!情報セキュリティの重要性と実践例

現代のビジネスにおいて、情報セキュリティは非常に重要な課題となっています。特に産業保健の業界では、従業員の健康データや医療情報など、非常にセンシティブな情報を取り扱っており適切なセキュリティ対策が求められます。
しかし、情報セキュリティに関して対策をあまり講じていない環境では、何から始めればよいのか分からないという声も少なくありません。

本記事では、情報セキュリティ対策の基本的な考え方や、具体的に企業が実践すべき重要ポイントについて解説しております!参考になれば幸いです。


◆情報セキュリティの重要性

情報セキュリティの目的は、情報の機密性完全性可用性を守ることです。
具体的には以下のような要素が挙げられます。

  • 機密性(Confidentiality):権限のない人が情報にアクセスできないようにする。
  • 完全性(Integrity):情報が不正に改ざんされるのを防ぐ。
  • 可用性(Availability):必要なときに情報にアクセスできる状態を保つ。

これらは情報セキュリティにおいて「初めての企業様」から「既に様々な対策を講じている企業様」の全てで「基本」として理解しなければならない部分になります。またこれらは適切に守ることにより、業務の信頼性を維持することができ、企業のブランド価値を守ることができます。


◆産業保健業界特有のリスク

 産業保健の分野では、以下のような特有のリスクが存在します。

 1.個人情報漏洩のリスク
  健康診断結果や医療記録などの機密情報が漏洩すると、
  従業員や企業に重大な影響を与える可能性があります。
 2.内部不正のリスク
  業務委託先や内部のスタッフによる意図的な情報漏洩や不正利用。
 3.サイバー攻撃のリスク
  ランサムウェアやフィッシング詐欺など、外部からの攻撃。
   ・ランサムウェア :コンピュータなどのデータを人質に取り金銭を要求する悪意のある
             ソフトウェアです。メールの添付や悪意のあるウェブサイトから
             自動的にウィルスに感染させたりします。
   ・フィッシング詐欺:ユーザーを騙して個人情報を盗み取る詐欺行為です。偽のウェブ
             サイトに情報を入力してカード情報や口座情報を抜き取ります。
             企業の社員になりすましてメールを送り、企業内の従業員に
             悪意のあるファイルを開かせるような例もあります。
  これらのリスクを軽減するためには、基本的なセキュリティ対策を徹底する必要があります。


◆企業が守るべき重要ポイント

 情報セキュリティ対策は広範囲にわたりますが、ここでは特に重要なポイントを挙げます。

 1. セキュリティポリシーの策定と周知(難易度:中)
  情報セキュリティ対策の第一歩は、明確なセキュリティポリシーを策定することです。
  具体的には以下の内容を含めると良いでしょう。
  ・情報の取り扱い基準
  ・権限管理のルール
  ・セキュリティインシデントが発生した場合の対応手順
  策定したポリシーは全従業員に周知し、定期的に見直すことが重要です。

 2. アクセス管理の徹底(難易度:低)
  必要な人だけが必要な情報にアクセスできるように、権限の設定を適切に行いましょう。
  ・最小権限の原則を適用:業務に必要最低限の権限だけを付与。
  ・定期的にアクセス権を見直し、不必要な権限を削除。

 3. データの暗号化(難易度:中)
  重要なデータは暗号化することで、不正アクセスや盗難時の被害を
  最小限に抑えることができます。
  ・健康診断データや個人情報を保存する際には、暗号化を徹底。
  ・メールで機密情報を送信する場合も、暗号化ツールを使用。

 4. 教育とトレーニング(難易度:低)
  従業員の情報リテラシーを向上させるために、
  定期的な教育やトレーニングを実施しましょう。
  ・フィッシングメールの見分け方を学ぶワークショップ
  ・セキュリティポリシーに基づく行動指針の再確認

 5. ソフトウェアとシステムの更新(難易度:中)
  サイバー攻撃の多くは、システムの脆弱性を突いて行われます。定期的な更新が重要です。
  ・OSやアプリケーションの最新バージョンを維持。
  ・セキュリティパッチの適用を怠らない。

 6. セキュリティインシデント対応の準備(難易度:高)
  万が一のセキュリティインシデントに備え、対応手順を事前に決めておきましょう。
  ・インシデント発生時の連絡フローの明確化。
  ・ログ管理と監査の実施。


◆実践方法

 ここでは、具体的な実践方法をステップごとに説明します。
 企業様で対応は進められておりますか?
 ・現状分析:現行のセキュリティ対策や潜んでいるリスクを確認する。(リストアップなど)
 ・計画策定:企業様で用意しているセキュリティポリシーを確認し実施計画と実行をする。
 ・導入と教育:策定した計画に関して、教育は実施されているか確認。
 ・モニタリングと改善:教育や未然に防ぐ施策に関して定期的を効果を確認する。
           必要に応じて定期的に内容の変更など改善をする。


◆おわりに

情報セキュリティ対策は、特別な技術や知識がなくても、基本的なポイントを押さえることで大きな効果を得ることができます。特に産業保健の分野では、信頼性の確保が企業の価値向上につながります。まずは自社の現状を把握してみはいかがでしょうか。

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